仕事術

4種の昼寝で仕事能率を改善

どうしてこんなに眠いのか

毎日しっかり眠っているのに、どうしても仕事をしている時に眠くて仕方なくなる、という事があります。
また忙しすぎてどうしても睡眠時化が短くなり、常に頭がぼーっとした状態という人も多いです。

現代人は何かと忙しく、睡眠時間をうまく取れないという人が多いですし、眠っているようでも頭が緊張状態にあり、よく眠れていないという人も多いです。
こういう状態が継続すると、脳の働きが悪くなりいつも出している簡単な指令が出せなくなるなど、生活の質が格段に落ちるといわれています。

睡眠障害は現代人の大きな問題で、ビジネス上のミスやトラブルにつながる恐れもありますし、身体にも影響が大きく、生活習慣病リスクが高くなると、専門家が意見を述べています。

睡眠時間については、海外の方々と比較して日本人は短いという調査結果が出ていますし、労働時間に関しても、経済協力開発機構の2014年の調査では、加盟26か国の15歳から64歳男性で休日を含む1日平均労働時間は日本の場合、約6時間15分という結果が出ています。
海外の方を見てみると、約4時間23分となっていますので、実に2時間近く、労働時間に違いがある事がわかります。

体内時計のリズムとは

ナップとは仮眠の事です。
人間は体内時計があるといわれます。
例えば朝太陽の光を浴びて自然と目を覚ます、朝昼晩、お腹がすく時間が来る、夜眠りたいと思う時間が来る、こうした体内時計のリズムを持っているのです。

この体内時計のリズムはどのような事で構成されているのかというと、睡眠や覚醒はもちろん、体温やホルモン分泌量、免疫、血圧など様々なものが関係しています。
これにより人によって違いがありますが、一般的に午前2時から4時くらいが最も眠気のある時間で、その後、午後2時から4時という時間帯に次に眠気が強くなる時間が訪れるといわれています。

ここに睡眠不足や眠りの質の問題が加わると、さらに眠気が強くなりますので、ミスやトラブル、体の異変などが起るのです。

ナップを利用してスッキリを手に入れる

体内時計のリズムを知れば、ナップ、「仮眠」を利用して眠気を操作する事が可能です。
ナップには、4つの種類があります。
数行間の瞬間睡眠がナノ・ナップ、1分ほど仮眠をとるマイクロ・ナップ、集中力を向上させたり疲労感を取り除く10分ほどの仮眠がミニ・ナップ、さらに20分前後の仮眠をパワー・ナップといいます。

欧米ではこのうち、20分前後の仮眠をとるパワー・ナップがすでに主流となっていて、これを基本に自分の身体に対応しながら、ミニ・ナップを利用したり、すきま時間にナノ・ナップなどを取り入れていくことで、スッキリを手に入れることができるのです。

ナップを使い分けよう

睡眠不足が続いている、という時、ピークとなるとガクッと一瞬寝てしまう事があります。
これはマイクロ・スリープという現象で、脳が疲労に対し危機感を感じ、短時間脳の働きを止めるという現象ですが、これをナノ・ナップとして利用します。
デスクに向かっている姿勢のまま、数行間目を閉じて視界を遮る、これでも気分転換を図る事が出来ます。
眠いけれど10分でも時間が惜しいという時などに利用できるようになると効果的です。

電車に移動中、またトイレでも利用してほしいのがマイクロ・ナップです。
眠気が襲ってきた・・・という時1分の仮眠では体が納得しないので、眠気の前に利用することがコツです。
仕事がなんだか進まない、会議の前に頭をスッキリさせておきたいという時などに利用します。
トイレは必ず行く場所ですし、移動に電車を利用しているという人はここでマイクロ・ナップを利用するいいでしょう。

ミニ・ナップは10分以上の仮眠をとるというもので、脳の働きを効率よく向上させることのできる方法です。
ジョン・F・ケネディも激務の中、このミニ・ナップを利用し脳の回復を促していたとされます。

パワー・ナップは、NASAで宇宙飛行士に対してパワー・ナップの実験を行い、認知能力、注意力共に格段に向上したという方法です。
昼寝と心臓発症の研究を行っている大学でも、30分の昼寝を週3回以上行うと、心臓病による死亡リスクが40%近く低下するという実験結果が出ています。

ナップをうまく取り入れることで、睡眠不足や睡眠の質の問題から起るミス、トラブル、体の不調を改善できるのですから、これは日頃の生活の中に取り入れていくべきでしょう。