なぜ「私の意見」は採用されないのか
じっくり考えてこれだと思って提案しても、結局通らない、よく話を聞いていると私と同じ事を提案しているのに、自分の意見が通らず同じ内容を提案した人の意見がなぜ通るのか・・・・理不尽にも感じる、「私の意見」提案が通らないという事実、ここには理由があります。
こうした私の意見がいつも通らない、同じ提案でも他の人の意見がいつも採用されると理不尽に思っている方に話を聞いてみると、なるほど・・・これは通らないだろうと思う部分が見えてきます。
いつも提案や意見が通らないという人の話し方、言葉の選び方に問題があるのです。
しかし当の本人は「私が上司に嫌われているから」とか「同期の男性の意見が通り、女の私の提案は通らない」と感じています。
自分の気持ちの押し付けと人を思って放つ意見は違う
提案が常に通らないという人の話を聞くと、自分はこう思う、自分はこうしたいという話し方、説明をしていると気が付きます。
私はこのように思う、だから私の意見をとしてほしいという言い方ではなく、常に提案が採用されるという人は、会社のためにこういう事が出来ればよくなっていくのではないか?と周囲の人の気持ちを考慮した言い方をしているのです。
これは絶対に会社の為になると思っても、それが押しつけで自分の意見ですという主張が強ければ強いほど、その意見は空回りします。
ストレートに自分の思いを伝えるのではなく、どのように説明すれば相手に分かってもらえるのか、納得してもらえるのかと考えている人の方が、意見も通りやすいのです。
私が、私の!が多くなると提案として響かない
私はこの提案を考えるために2ヶ月という時間を使ってこのような結果を出しました、という提案は人からみて興味がある提案になりません。
私がこの提案を作った、私の2ヶ月という時間を浪費している、私の意見は絶対にいいものとなる、という言い方では相手の心に響きません。
そうではなく相手にとっても高いメリットがあるという事を感じさせる提案をすべきなのです。
周りの人は提案をされた方が、どの程度時間をかけたのかとか、どんなに労力を使ったのか?という事はどうでもよく、知りたいことはそれによってどのような効果があるのか、という事です。
自分から見てどうなのか、という事ではなく、人が見てどうなのかを客観的に判断し、聞いている人がその人に置き換えて考える事の出来る提案をしなければなりません。
聞いている人の立場に立って提案する技術
提案する際、聞いている人がどういう風に提案を受け取ってくれるのかを考えます。
もちろん、提案する事によって相手の方が不安要素を持つとしたらどのような事なのか?という事も考えます。
こういう事を考えると、自分が提案を出したときに、相手の方にしてほしい反応がわかってきます。
自分が提案したことについて、「なるほど、よしそれをやってみようよ」「すごくわかりやすい、これは是非進めていくべきだね」「そういう事なら賛成できる、話が分かりやすかった」などの肯定的意見が欲しいのですから、そうなるにはどんな言葉が必要なのかを考えるのです。
必然性があり急ぎやることで成果になる事、実現できるという事を書類等で可視化し、その効果やリスクなどもしっかり提案に盛り込まれている、こうした提案を行うと、聞いて利う方も不安感を持つことが無くなるでしょう。